2012年2月26日日曜日

MacとWindowsのフォルダの違い

MacでもWindowsでも、ファイルシステムにおける階層化構造のことを「フォルダ」と呼ぶ。
もともとWindows、というかDOSでは「ディレクトリ」と読んでいたが、いつの頃からか「フォルダ」と呼ばせるようになった。Windows95からだったか。
この呼び名の変更は明らかにMacを意識したものだと思われる。
GUI化するとき、「アイコンがフォルダの方が作りやすい」とも、まことしやかに囁かれているが、多分それはこじつけ。

しかし、この2つのOSにおける「フォルダ」の意味合いは大きく異なる。

Windowsにおけるフォルダは単に「ディレクト」の名称変更に過ぎず、機能的差異は全くない。フォルダを1つのファイルとして扱うことはできない。

ところが、Macではフォルダは1つのファイルとして扱うことも出来る。まさしくファイルを束ねる「フォルダ」である。OSまたはアプリによって認識されている特殊フォルダに関しては、通常の方法ではその下のファイルを見ることができなくも出来る。

例えば、Macのアプリケーション実行ファイル名は*.appだと思われがちだが、
実はこれはファイル名ではなくフォルダ名である。CTRL+クリックまたはマウスの右クリックで「パッケージの内容」を選ぶと、その中に入っている実際のファイルが見える。
Macではアプリケーションの削除は.appの削除だけでいいと言われるが、それは実はフォルダごと消せるからである。

このように、1ファイルのように見えるフォルダはXcodeのSettings.bundleなどを初め、いくつも存在する。

Windowsでは既存フォルダと同名フォルダをコピーした場合、フォルダ内のファイルは両方が交じって存在するようになる。
Macでは同じ事をすると、古いフォルダの内容は全て消え、新しいフォルダの内容のみになる。これは、WindowsからMacに移ってきた人が、かならず一度はハマる罠だと思う。

これもフォルダの性格の違いから来ることである。Macにとってはフォルダは複数のファイルを束ねて出来た新しいファイルとほぼ同等であり、上書きはその内容の改変ではなく、フォルダそのものの置き換えを意味するからである。

ということで、どちらかというとWindows側の名称がその実態に合っていないのが問題なので、ここは1つ「ディレクトリ」に戻して欲しいと思う今日この頃。

WindowsとMacではファイルに対する認識も大きく異なると思っているが、それについては後日またまとまったら。

・・・2012/03/09追記
Lionでは「フォルダの結合」と「両方のファイルを保持する」というのが加わった。Windowsと同等になるのは前者。大迷惑OS Lionでの数少ない「改良」と言える項目かと。

0 件のコメント:

コメントを投稿